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たそがれ歴史の記憶


歴史大好きなタックンのお勉強ブログです。
by tasopentax

トリクルダウン理論と先富論

最近、日銀の金融緩和政策に伴って、トリクルダウン理論という言葉をよく聞くようになりました。

このトリクルダウン理論というのは、最初に豊かになれる人達から先に豊かになれば、後から貧しい人たちも自然と豊かになれるという考え方のことをいいます。

僕がこの定義を聞いて一番に思い出したのが中国の指導者だった鄧小平の先富論です。

中国は、今は表面上は共産主義を唱えていますが、実情は資本主義といっても過言ではないと思います。

中国が資本主義を取り入れ始めたのが僕はこの鄧小平が先富論を唱えた瞬間からではないかと思っています。

当時の中国はそれまでの最高指導者たちの共産主義的な政策により経済発展が非常に遅れていました。

時の最高指導者、鄧小平はこの状態を非常に危惧しました。
そこで出てきたのが先富論です。

経済発展しやすい沿岸部だけ先に資本主義を取り入れて経済を発展させることで、後の地域は先に成功した地域に引っ張っていってもらおうという考えにに基づいています。

この政策は、沿岸部の経済を発展させることには成功しましたが、後の地域まで引っ張って成功させることができたかっていうとそれに関しては、疑問符が付けられています。

つまり、先にうまくいった地域は、お金持ちになりましたが、貧乏な地域はそのまま貧乏であり続け、経済の格差が開いてしまいました。

ここまでが中国の先富論のお話でした。
次にアメリカのトリクルダウンの事例について考えてきたいと思います。

アメリカは日本より先に金融緩和を行い、市場をお金でジャブジャブにして強制的に景気を刺激してきました。

ここにも先にお金持ちになれる人だっちだけお金持ちになってもらって、あとはその人たちに貧乏な人たちを引っ張ってもらおうという考えがありました。

ですがこの結果も結局は先富論と同じ結果で、先にうまくいった人たちは果てしなくお金持ちなりましたが、貧乏だった人は結局お金持ちになれず、格差が開いただけに終わっています。

中国とアメリカ二つの事例に基づいて次は日本について考えてみたいと思います。

日本もこれまでの20年間、市場にお金をふやしてもそれが吸収されないという現実があることは、誰もが知っている事実ですが、それでも一層の金融緩和を行い、市場をお金でジャブジャブにしようとしているのが今回の日銀の政策です。

100歩譲ってこの政策がうまくいったとして、トリクルダウン理論の一段目もうまくいったとしましょう。

つまり、先にお金持ちになる人が沢山出てくるということです。

ですが、その次に本当に貧しい人たちがお金持ちになれる段階が来るのでしょうか。

その答えはこれまでの中国、アメリカの事例を見れば明らかですよね。

トリクルダウンや先富論はこれまで、歴史的な観点から見ると、うまく機能してきませんでした。

同じように考えると日本のケースでもうまくいかないと考えるのがごく自然だと思います。

政府も日銀も非常に難しいかじ取りに迫られていますので、一方的な批判というものもしたくはありませんが、私たち国民は、景気の良いメディアの情報だけに踊らされることなく、冷静に客観的な情報を交えて判断していかなければならないと思います。

そのために有効なのはやはり歴史を学ぶということだと思います。
日本だけが特別ということは絶対にありえません。
自分の財産や資産、そして自分の人生や家族の人生は自分の判断で守っていきましょう!
# by tasopentax | 2013-09-02 23:01

天明の飢饉は日本最大の飢饉の一つ

天明の飢饉とは江戸時代中期に起きた日本の歴史上、最大ともいわれる飢饉の一つで、この時に出した死者の数は90万人から100万人以上ともいわれています。

当時の江戸時代の日本人の人口は3千万人に満たない数字でしたので、100万人が死亡したということは約30人に1人の日本人がこの天明の大飢饉で死んでしまったことになります。

ちなみに、中国の毛沢東は大躍進政策で4千万人の死亡者を出したとも言われていますので、この場合は本当に桁が違ってきて、中国と日本とでは人口の規模がそもそも違いますが、あまりの多い死亡者数に驚きを隠せません。

話を戻して、この天明の飢饉がなぜ起こったのかというと、当時、冷害が続いていたこともあったし、また不運にも浅間山が噴火し、火山灰によって太陽の光が遮られたことで、余計に農作物への影響が出てしまいました。

こういった悪条件が重なったことにより、天明の大飢饉が起こってしまったわけですが、これらの理由だけを考えると、原因は天災と言えなくもありません。

ですが、当時の有識者の中からは、この飢饉は、人災であると言う人も中にはいました。

(天災?人災?)
なぜ、天明の飢饉が人災と言われたのでしょうか。

天明の飢饉の舞台は主に東北地方だったわけですが、東北地方は、米を中心にしか農作物を育ててこなかったため、米がやられると他に代替する食物がなかったことがまず理由の一つです。

つまり、米がだめになったときの代替物を当時の大名は考えていなかったというわけです。

次の理由は備蓄米にあります。

通常なら緊急時に備えて備蓄米を蔵に用意しておかなければいけないのですが、当時は、現物主義というより現金主義に陥っており、備蓄米のほとんどをお金に換えるために商人たちに売り払ってしまっていたのです。

このために、東北地方の各大名たちは、農民たちが食料に困ったときに、緊急時の食用として何も配ることができませんでした。

これが人災といわれる理由の二つ目の理由です。

この東北地方の窮状を救ったのが当時の白川藩主だった松平定信です。

松平定信は藩、商人、農民それぞれに米を備蓄するためのルールを定め、それを徹底して守らせました。また、人にやらせるだけではなく、自分も率先してそのルールを守っていることをアピールし、配下の人たちの信頼を得ました。

定信のやり方がうまくいき始めると周囲の東北地方の藩主達も定信のやり方を習いに来て真似するようになりました。

松平定信は、この緊急時の対応が江戸幕府から高く評価され後後には、幕府の老中にまで出世することになりました。

(まとめ)
最近の日本では飢饉なんて言葉は全く聞かなくなりました。

それは過去に何度も飢饉を乗り越えてきて、そのたびにノウハウや知識や情報を蓄積してきたので、それが近代の農業に反映されているからでしょう。

私たちが今安心してお米を食べられるのは、そういった歴史の蓄積が、あるからということを感じると普段のご飯もより美味しく食べられるのかもしれません。

(PS)
ローリングに布団を敷いたらカビがはえました。
一人暮らしをすると、色々と知らなかったことが、毎日のように出てきますね。
歴史と同じで日々の学びが、大きな知恵へと積み重なっていく感じです。
# by tasopentax | 2013-06-01 22:39

鎌倉に行くので源頼朝について調べてみた

今度の休みの日に鎌倉に日帰りで遊びに行ってこようと思うので、せっかくなので、鎌倉幕府を作った源頼朝について勉強してから行ってこようかなと思っています。

先に勉強していったほうが向こうに行っていろいろと見たり聞いたりして学習できることも多くなると思います。

そういったねらいを持って今回の記事は書いて行こうと考えています。

まず、源頼朝が出てきた時代というのは、源氏と平氏が争っていた時の話になります。

一度頼朝は戦争に負けてしまうのですが、その後、平氏を撃退して挽回を果たします。

当時の日本の状況というのは頼朝を含め4人の人物が日本を4分割して争っているという状態でした。

頼朝には源義経という戦争の天才だった弟がいたのですが、この頼朝が兵士を打ち倒してくれます。

ですが、頼朝は義経の戦争の才能に恐れを抱き、結局は義経を間接的に死に追いやったのも頼朝でした。

その後、源頼朝はいい国つくろうで有名な1192年に、征夷大将軍となって鎌倉幕府を作りました。

頼朝自体は1199年という早い時期に死んでしまいます。
たった7年の天下だったわけですね。

その後は、妻の北条政子に執権を握られて、源の一族は滅ぼされていきました。
そして鎌倉幕府は北条氏のものになっていきます。

歴史的に元寇が起こったのは鎌倉時代ですが、モンゴル軍と戦ったのは北条時宗なのですね。
源氏というのは、天下を取ったものの、あまり恵まれなかったのですね。
義経を死に追い込んだツケが回ってきたのでしょうか。

(大仏)
鎌倉の大仏は、まちろん鎌倉時代に作られてものですが、やはりこれも北条氏の支配の時に作り始められたようです。
ただ、誰が作ったのか?詳しいことはわからない謎が多いものだそうです。

(滅亡)
元寇によって、御恩と奉公という制度が立ち行かなくなった鎌倉幕府に対して、各国が不満を漏らし始めます。

そこで立ち上がったのが後醍醐天皇で、武家政治ではなく、天皇による政治の復活の為に、鎌倉幕府を滅ぼそうとしました。

最初の2回は失敗し、後醍醐天皇も島流しに会いますが、3度目の正直で見事に鎌倉時代に終止符を打ちます。

ですが、後醍醐天皇による政治は上手くいかなくて、足利尊氏が反旗を翻します。

今後は、尊氏が征夷大将軍に任命されることで、室町時代が始まったのです。
# by tasopentax | 2013-05-29 21:14

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